誰もが憧れるおしゃれな家。でもどうやったらおしゃれな家を手に入れることができるのか?注文住宅・自由設計?ハウスメーカー・設計事務所?プロに相談する前にまずは専門用語を理解しておきましょう。
またおしゃれな家にするためのちょっとした工夫をまとめました。実際に依頼する際にチェックしてみてください。
注文住宅で使われることばの意味
注文住宅
要望を伝えて間取りやカタチを考えてもらい、希望の家を注文すること。
自由設計
間取りや設備・材料などに制約のないオーダーメイドの家づくりのこと。ハウスメーカーの中には決まった中から間取りを選択するような家づくりがあるため、この言葉が生まれた。
建売住宅
完成している家を購入すること。間取りや設備の変更はできないが、完成した実物の家を見て購入するかどうか決められるメリットがある。
新築住宅
「住宅の品質確保の促進等に関する法律」によると、新たに建設された住宅で、まだ人の居住の用に供したことのないもの(建設工事の完了の日から起算して一年を経過したものを除く。)をいう。つまり、完成して1年が経てば人が住んでなくても新築ではなくなるということです。
建築条件付きの土地
建物を工事をする会社が決まっている土地のことです。土地と建物をまとめて購入できるメリットがあります。
リフォーム
主に間取りの変更を伴わない工事。お風呂やトイレなど設備の交換や床・壁の貼り替えなど、古くなったものを新しくする工事。
リノベーション
主に屋根や構造体を残して、間取りを新しくする工事。断熱性能や耐震性を高める工事も同時に行うことがある。
ハウスメーカー
一般的には住宅を専門とし、設計から工事まで一社で行う会社のこと。年間棟数が多いため建物の仕様を限定することで、コスト抑え工期を短くできるメリットがある。モデルハウスがあり、実物での比較がしやすい。営業と設計が分かれていることが多く、担当者を選ぶことができない。
設計事務所
一般的には設計のみを行う会社のこと。自由度が高く、こだわりたい方におすすめ。工事する会社と別れているため、お客様の立場で現場をチェックしてもらえる。また設計する人と直接やり取りができることがメリット。
工務店・建設会社
工事を行う会社。中には設計も行う会社もある。職人さんを束ね、現場を管理するのが仕事。
スキップフロア
1階と2階の間に中間の階がある家のこと。
1階→1.5階→2階のように床の高さを半階ずらすことで、つながりのあるおもしろい空間ができる。
ビルトインガレージ
車庫と家が一つになった家のこと。玄関と駐車場がつながっており、雨に濡れずに行き来することができるので便利。
二世帯住宅
複数の世帯が一つの家に住む住宅のこと。親世帯と子世帯で1・2階で別れたり、玄関やキッチンを別々にしたりなど、様々なカタチがある。
W.I.C(ウォークインクローゼット)
部屋に入って収納できるクローゼット。一般的には2~3畳が多い。
横長のクローゼットでは扉の前を常に開けておかなくてはいけないが、WICはドア一つなので、部屋の家具配置がしやすい。ただし、収納量のみを考がえると、立ち入るスペースが必要な分、通常のクローゼットと比べて少なくなる。
回遊動線
行き止まりがなく、ぐるっと一周できるような間取り。歩数が少なくなるので、家事などで便利になる。ただし、壁面が少なくなるため、家具の置き場や収納スペースは減ってしまう。回遊させることでどんなメリットがあるか、しっかり考える必要がある。
ロフト
屋根裏のスペースなどを収納を目的とした部屋にすること。ロフトの天井高さが1.4m以下であれば床面積に含まれない。超えてしまうと床面積に入り、さらに階数が増えてしまうので注意が必要。
建具・サッシ
建具とは室内のドアや戸のこと。サッシとは窓(ガラス)の枠のことでアルミ製の窓枠ならアルミサッシと呼ぶ。
造作と既製品
造作とは大工や家具・建具職人が設計図を基につくるもの。ほとんどが1回かぎりのもの。例えば造作家具や造作建具など。
対して既製品は同じものを工場で大量生産することで、価格を抑え、一定の品質を保つことができる。決まったサイズから選ぶため(一部特注対応あり)、自由度は低い。
木造
建物において柱や梁といった構造体(骨組み)を木材でつくること。2022年の新設の一戸建て住宅において木造は全体の90.9%(*)となっている。
*国土交通省「住宅着工統計」(2022年)
軸組工法とツーバイフォー
木造の工法の名称。軸組み工法は日本で昔から大工が経験と技術を継承させながら培った作り方で、現在もほとんどがこの工法である。現在では構造計算や金物による補強、工場での木材の加工など、安定した性能や品質が確保されるようになった。
総務省着工棟数統計によると2022年新設の木造一戸建て住宅において約87%(*)が在来工法で建てられている。
対して、ツーバイフォーはアメリカで生まれた工法で、合理的に建てられるようきちんとしたルールが整備されている。数種類の規格サイズを組み合わせてつくるため、より簡単に建てられるように工夫されている。
2022年統計では11%(*)を占めており、一部のハウスメーカーや設計事務所で採用され続けている。
*国土交通省「住宅着工統計」(2022年)。在来工法については、木造住宅全体からツーバイフォー工法、木質プレハブ工法を差し引いて算出。
プレファブ住宅
工場で床や壁などパーツをつくり、現場に運んで組み立てる工法の住宅。工期を短くすることができ、コストを抑えられる。ただし、間取りに制限があるため、自由度は低い。
リフォームは可能ですが、窓の変更や間取りの変更を伴うリノベーションは基本的に設計したメーカーでないと行えないため、注意が必要です。
耐震等級
住宅性能表示制度により定められた地震に対する構造の安全性の等級。等級として認定することで、その家の性能を分かりやすく表すことができる。現在新築で建てられる住宅は最低でも耐震等級1に該当。
等級の違いを簡単に説明すると
数百年に一度程度発生する地震による力の
の力に対して倒壊しない
数十年に一度程度発生する地震による力の
の力に対して損傷しない
倒壊しないについては等級1は震度7クラスの地震に最低一度耐える性能とも言えます。熊本地震のように大きな地震が2度起こった場合は耐えられない可能性があります。
また倒壊しなければ人命は守られます。ですが損傷が大きければ住み続けることができません。等級1は最低限の安全性であることに注意が必要です。
建築確認申請
住宅を新築する場合(一部改修工事も含む)建築士が図面や書類を作成し、検査機関で問題ないかをチェックしてもらう制度のこと。また完成時には同じく現場検査を受け、合格しなければ住むことができない。
リフォームやリノベーションにおいて、確認申請はもちろんですが完了時の検査を受けていないと大規模な改修や一定規模以上の増築が難しくなる場合がありますので注意が必要です。
おしゃれな家を建てるためには
おしゃれな家と言っても人それぞれ、感じ方は様々だと思います。色んなデザインの家がありますが、共通して言えることは、おしゃれな家は印象が良いということです。では家の印象を良くするためにはどんなことに気を付ければ良いのでしょうか。
凸凹をなくす
間取り優先で考えてしまうと、凸凹になってしまいます。デザインされていない出っ張りが多いとあまり印象がよくありません。なるべくシンプルなカタチにすることがポイントです。
出っ張りが必要な場合は色や素材を変えるなど、きちんとデザインすることでおしゃれに見せることもできます。
屋根をシンプルに
古い日本家屋では複雑な形状の屋根の方が格式が高いとされていました。現在、屋根の素材については瓦よりも金属が多く使われるようになり、建築様式も無駄をそぎ落としたデザインが主流となっています。片流れや三角の屋根のように、カタチをシンプルに美しくすることがポイントです。
窓の高さをそろえる
室内から窓の配置や大きさを考えると、当然外からの見た目はバラバラになってしまいます。部屋によって必要な窓の大きさは様々ですが、窓の上部をそろえると、まとまった印象になります。さらに隣同士だけでなく1・2階の上下の窓もそろえることで、より印象が良くなります。
窓を寄せる
外との関係性もあるので、すべてに当てはまる訳ではありませんが、窓を壁や天井にぴったり寄せることで、かなり印象が変わります。
この「ぴったり」がとても重要で、数センチでも隙間が出来てしまうとダメなんです。簡単そうですが意外と工夫が必要なんです。
エアコンの配管や室外機の位置
意外と忘れてしまいがちなのがエアコンの位置です。後付けで付けられることが多いため、間取り図を決める段階で、エアコンの位置まで考えておかないと思わぬ場所に配管や室外機が見えてくることになります。家の正面になる外壁に配管が来ないように、最初に十分検討しておきましょう。
木で隠す
アプローチや庭に木を植えることは印象アップに効果大です。外からの目隠しにもなるし、室内から見える緑は気持ちを豊かにします。
手入れが苦でなければ、積極的に外構計画に植栽を取り入れましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?今までなんとなく耳にしていた言葉をきちんと理解すると、より深く注文住宅のことが分かってくると思います。またおしゃれな家にするためのポイントにもあるように、見た目も整理整頓されている方が印象が良くなります。ぜひこれからの家づくりの参考にされてください。
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