設計事務所で建てる家づくりとは?詳しく解説

家づくりを考えはじめた時、何をしたら良い?どこに頼めばいいの?
初めてのことで分からないことだらけだと思います。
ましてや設計事務所なんて、身近な存在ではなく
敷居が高いイメージを持たれている方も多いと思います。
そこで私たちの家づくりではどんな流れでどんなことをしているのか
詳しくご説明することで、設計事務所の家づくりのことを少しでも知ってもらえればと思います。

目次

  • 相談~ヒアリング・調査
    • 家づくりの相談
    • 土地や物件の確認
    • 気持ちとモノのヒアリング
    • 役所の調査
  • プラン作成~プレゼン
    • プランの作成
    • プレゼン準備
    • ご提案(プレゼン)とお返事
  • 設計業務
    • 具体的な打合せ(基本設計)
    • 詳細図の作成(実施設計)
    • ショールームの見学
    • 素材の確認
    • 見積の依頼と確認
    • ご予算に合わせるための変更(調整設計)
  • 現場の監理と申請・検査
    • 確認申請
    • 現場の監理
    • お客様と打合せ
    • 打合せ内容や変更内容の指示
    • 検査
    • 完成・アフターケア
  • まとめ

初めてお会いしてから設計に入る前の準備段階です。

家づくりの相談

家を建てたい、リノベーションしたいなど家づくりを考え始めると、何をすれば良いのか悩む方は多いと思います。

どんなことでも構いません。土地のこと・お金のこと・将来のこと・スケジュールのこと家づくりのこと何でも聞いてください。

悩みやいろんな疑問に対してこれまでの仕事や自宅の経験を活かし、アドバイスをさせていただきます。

土地や物件の確認

新築の場合は土地を見に行きます。
日当たりや眺め、周りの家との距離など
測ったり写真を撮ったりしてその土地の特性を読み取ります。

リノベーションの場合は建物を見に行きます。図面が残っていなければ間取りや窓の位置・天井の高さなどを測量し図面を描きます。また床下や屋根裏に入れたら、劣化の状態や雨漏りがないかなど確認します。

土地や物件の購入前でしたら一緒に行ってアドバイスすることもあります。

気持ちとモノのヒアリング

ご要望をお聞きすることをヒアリングと言います。わたしたちの場合は2つのヒアリングをさせてもらっています。

1つめは気持ちのヒアリングです。
どうして家を建てようと思ったのか、どんな気持ちで過ごしたいか、どんな暮らしがしたいのか、など自分でも気づいてなかった潜在意識を引き出します。

2つめはモノのヒアリングです。
理想のイメージや間取り・設備・性能など事前に要望書をお渡しし、記入してもらいます。
要望書をもとに詳しくお聞きし、希望を整理していきます。

気持ちのヒアリングについて

理想の家を手に入れたのに満足できないリフォームのご相談を伺うときに、「新築時に理想や要望を伝えたつもりだったけれど、完成したらなんか思っていたものと違った」「要望を100%伝えられないまま完成してしまった」というお話を聞く[…]

役所の調査

新築の場合はその地域の役所に行き、土地の制限、道路の確認、上下水道の確認など家を建てるのに必要な諸条件を調べます。

リノベーションの場合はその建物が建てられたときに確認申請が出されていたのか、検査を受けていたのかを確認します。昔は厳しくなかったのか、手続きを怠っているケースが多々あります。結果次第で計画が左右されることにもなります。

新築・リノベーション共に場合によっては計画通りに建てられなかったり、手続きにかなり時間がかかることがあります。事前に調査し問題がないかを確認する作業でもあります。

ここまでが事前準備になります。ここからご提案するプランの作成へと進みます。


ヒアリングや調査の内容を踏まえ、プランを作成しご提案する段階です。

プランの作成

家のカタチ・間取りをつくっていきます。
現地や役所で調べたこと、2つのヒアリングの結果をもとにお客様にとって最適な家を模索します。

方眼紙に描いては消し、描いては消し、いろんな可能性を試しながら、こっちの方がかっこいいけど、こっちが使いやすそうなど試行錯誤します。

プレゼン準備

プランがまとまったら、お客様に伝えるための資料作りを始めます。
間取りにコメントを加えたり、色を付けたり、模型やCGをつくったりします。

図面だけで理解できる人はまれです。立体にしたり、説明を加えたりしながらこちらの思いを伝えるため、できるだけイメージしやすくなるよう工夫をします。

ご提案(プレゼン)とお返事

いよいよお待ちかねのプレゼンです。できあがった資料をお見せしながら、使い勝手や工夫したポイントなどプランにこめた思いを伝えていきます。

資料はお持ち帰りいただき、じっくりと眺めてもらいます。
そして後日、プランのご感想や気になる点、新たな要望などをお聞きし、私たちに家づくりを依頼するかどうかを決めてもらいます。

ここまでがプランのご提案になります。私たちに依頼することを決めていただけると設計契約を結び、本格的な設計業務へと進んでいきます。


ご提案プランを設計図にしていく段階です。一つ一つ決めていき、より具体的になっていきます。

具体的な打合せ(基本設計)

ご提案に対して、こうしたいああしたいを調整します。間取りで1日の生活を想像してもらい、使い勝手や収納の量、家具の配置など検討していきます。ベースとなる家のカタチや間取りを納得がいくまで変更を繰り返し、話し合いを重ねて、理想の家を一緒につくります。

詳細図の作成(実施設計)

基本設計で家のカタチが決まったら、家を建てるために必要な詳細図の作成に進みます。これを実施設計と言います。

実施設計では配置図・平面図・立面図・断面図・展開図・建具表・家具図・構造図・電気図・設備図など1軒で40~50枚ほどの図面を描きます。

なぜこんなにたくさんの図面が必要なのか。実は数枚の図面でも家はできてしまうのです。

でもそれは現場任せになってしまい。設計者やお客様の要望は全部伝わりません。お客様と何度も話し合って積み上げてきたものを100%現場に伝えるためには、図面で伝えるしかありません。職人さんたちに私たちの思いを理解してもらうための図面でもあるのです。
「神は細部に宿る」これは世界的に有名な建築家のことばです。細かい部分のこだわりが全体の印象に大きく影響するのです。

ショールームの見学

実施設計中に、お客様と一緒にショールームに見学に行きます。トイレやお風呂・キッチンなど主に設備の確認をしてもらいます。
実物で大きさや素材などを体感してもらい、見積もりのため仮決めします。

人によって複数社比較される方や1社にまとめられる方もいます。

素材の確認

床・壁・天井・外壁・屋根・・・仕上げ材といいますが、目に見える部分の材料を一つ一つ確認していきます。

それぞれの特徴やメリット・デメリット、コストなどサンプルを用意して、説明します。

メンテナンスができるかできないかも重要なポイントです。お客様の暮らし方に合わせて最適な材料をご提案します。

見積の依頼と確認

実施設計が終わると工務店に見積もりを依頼します。複数の会社で競争見積とする場合や単独で指名する場合があります。どちらも一長一短あります。

見積もりが出ると内容を確認します。
数量の間違いや見落としがないかチェックします。

ご予算に合わせるための変更(調整設計)

見積もりの結果を踏まえ、予算に近づけるため、工務店と協力して減額案を検討します。そしてどこを残し、どこを変えるかをお客様と話し合います。場合により大掛かりな設計変更を余儀なくされることもあります。

方向性が決まれば減額案や変更内容により、設計図を修正していきます。この調整設計が終わるといよいよ工事の契約と着工に進みます。


設計と金額が決まると建物の工事が始まります。

確認申請

新築の場合(増築を伴うリノベーションも一部含む)工事前に確認申請の手続きを行います。建築関係の法律がきちんと守られているかのチェックをしてもらい、許可がおりると工事を始めることができます。計画地の場所によっては確認申請とは別の手続きが必要な場合もあります。建物は様々な法律が絡んでいますので、役所の調査の段階でしっかりと調べておく必要があります。

現場の監理

いよいよ工事がスタートです。

現場の進み具合に応じて、要所要所で現場の確認に行きます。特に後からでは見えなくなる部分は重要です。もちろん工務店の現場監督も確認していますが、設計者と2重チェックでミスをなくします。

設計図通りに出来ているか、作り方に間違いはないか確認します。

リノベーションでは特に壊してみると発覚する問題もあります。現場で監督さんや職人さんと知恵を出し合い、一つ一つ解決していきます。

お客様と打合せ

工事が進むと色や素材を決めたり、設備の最終確認をしたり、お客様と現場で定期的に打合せをします。
お客様は図面だけではわかりにくかった部分が立体で徐々にカタチになっていくので、暮らしのイメージが段々と湧いてきます。スイッチやコンセントの位置なども実際の現場で確認してもらいます。

打合せ内容や変更内容の指示

お客様と打ち合わせした内容をまとめ、現場監督に渡して指示します。お客様の要望で生じた変更や現場での問題で生じた変更など、スケッチを描いたり、図面を修正して、現場に伝えます。工務店とお客さんの情報伝達や調整役も設計者のしごとの一つです。

検査

新築の場合、工事中には中間検査が、完成時には完了検査が義務付けられています。検査の合格証はローン実行に必要な書類となりますので、大切な検査です。設計者は検査の予約と立ち合いをします。

完成・アフターケア

ついに完成です。傷や汚れ、不備がないか確認し、問題なければお客様にお引渡しとなります。
これで終わりではありません。暮らしてみてメンテナンスのご相談や不具合があった場合の対応など、これから長い付き合いが始まります。


まとめ

相談からご提案、設計業務、現場監理そしてアフターケアと設計事務所の家づくりの流れをご説明しました。私たちが普段どんなことをしているのか、これがすべてではありませんが、なんとなく分かっていただけたでしょうか?少しでも設計事務所に対する敷居が低くなってくれるとうれしいです。

家づくりのこと何でもご相談ください。

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