失敗しない家づくりの5つのポイント

人生で大きな買い物であるマイホーム。誰もが失敗したくないと思っているはず。
家づくりをお願いする会社を探している方、また何から始めれば良いかわからないという方へ、
理想の家を手に入れるためのポイントを紹介します。

  1. 土地選びで重要な想像力と環境
  2. 会社ではなく実際に設計してくれる人を見極める
  3. 数値に踊らされてはいけない
  4. モデルハウスではなく見学会に行くこと
  5. 今だけではなく10年後20年後のことも考える

①土地選びで重要な想像力と環境

 家づくりにおいて土地選びはとても重要です。どんなに理想的な家を建てても周りの環境次第ではとても住みにくい家になる可能性があります。例えば隣の家との関係性です。距離が近く、隣の話し声や生活音が気になる。またお隣の窓からの目線が気になって窓もカーテンも開けられない。そして日当たりが悪い。

 プロでなくても想像はできます。できれば朝・昼・夜や平日・日曜など違う時間帯で訪れることをお勧めします。理想の暮らしがこの土地でできそうかしっかりと見て感じてください。

 金額や立地・交通の利便性などに意識が向いてしまいますが、環境はとても大事です。自分が育った家のまわりを思い出してください。平地・高台といった地形はどうでしたか?どんなところで遊んでいましたか?ちなみにわたしたちの場合は、妻は近くに川があり水の流れる音が聞こえていたこと。私は家の裏が森でよく遊んでいたこと。子供のころ過ごした環境と今の土地と共通した要素があり、決め手の一つとなりました。おかげで新しい土地で暮らし始めましたが、すぐに馴染むことができました。選ぶ土地に自分の育った環境と何か共通点があれば、人は安心するものです。

②会社ではなく実際に設計してくれる人を見極める

 雑誌やインターネットで見つけた良さそうな会社。最初に会うのは営業の方かもしれませんし、実際に設計をする方かもしれません。依頼する会社を決める前に必ず実際に設計をする人とお話をしてください。お問い合わせのきっかけとなった雑誌などで見つけたお宅の設計者に、当時のお施主様とのエピソードなど聞いてみるのもおすすめです。今後も良い関係を築いていけるかどうかが窺えるでしょう。自分たちと価値観が合うのか?お願いしたことをきちんと聞いてくれるのか?わくわくするような提案をしてくれるのか?そして何より信頼できるか?

 設計者が違えば、できあがる家も違います。これから長い付き合いになるのですから、この人なら任せられるという人を見つけましょう。

③数値に踊らされてはいけない

 家の性能を表すのに最近特に様々な数値が飛び交っています。耐震等級・断熱等級・Q値・Ua値など・・・。性能が高いことで得られる減税や光熱費の安さそして何より安全性はとても関心が高くなるものです。

 ではなぜ数値が気になるのか?他社と比較するのに分かりやすいことと、数値が良いほどしっかりした家だと思っているからではないでしょうか。では性能の良い家があなたの理想の家ですか?と言われると、それだけではないはずです。室内の温熱環境が良いだけでは快適な家とは言えません。実家は断熱・気密といった性能は低いですし、特に冬の風呂場は寒くて寒くて。でも幸せに暮らしていました。居心地の良さ・使い勝手・安心感など数値にできないものも大切だと考えます。

 

 数値化された性能が実際はどうかと言われるとわかりません。(気密に関しては費用をかければ測定できますが)あくまでも設計段階での数値なので、施工精度や経年変化により実際の数値は下がります。断熱材は特に隙間が多いと性能が落ちてしまうため、よい材料を使うことよりもしっかりと工事がされているかをチェックすることが大事になります。設計をした建築士がしっかりと現場をチェックできている家が本当の意味で性能の良い家だと思います。

 今の一般的な家づくりでは材料や工法の進化である程度の性能は確保されます。数値はそこまで気にしなくても大丈夫です。

④モデルハウスではなく見学会に行くこと

 展示場にならぶ最新の家を一度に見られるのは便利だし、ショッピングの感覚で気軽に立ち寄れるのも魅力です。実物を体感できるので、各社の特徴を比較することができます。

 ですが、同じものが手に入るとは限りません。各社、かなりのお金をかけてハイグレードの仕様で建設しており、中には他社設計事務所が設計することもあります。ですので、タイミングもありますが、実際住む方がいらっしゃる住宅の見学会やオープンハウスに行く方が現実的です。そこでどんな暮らしができるか想像してみてください。様々なシーンをイメージしながら見ることで、ここにはもう少し収納がほしいとか、この場所は使いやすくて便利など、今後の参考になるはずです。見学会で感じたことや体験したことをストックしていくことが、理想の家を手に入れる近道だと思います。また新築やリフォーム完成時ではなく、実際に住んでいる方がお家を見せてくださる見学会もあります。機会があればぜひ参加されると良いでしょう。

⑤今だけではなく10年後20年後のことも考える

 家を考え始めるタイミングとして、子供が関係していることが多いのではないでしょうか?家族が増えて今住んでいる家では狭くなるとか、下の階の人に迷惑になってないか心配だとか、子供に関連する悩みがきっかけであることがあります。そのため、新しく計画する家は家族の数が最大の状況で考えられます。ですが、お子さんが独立し夫婦二人になることも想定しておかなければなりません。大きくつくれば問題ないようですが、その分掃除の手間や維持することの負担、そして必要がなくなった部屋があってもローンは支払っていかなければなりません。人は楽をしたいのが本能です。手間や維持する負担が減れば、手をかけられるところに手をかけ、丁寧な暮らしに近づきます。

 ライフスタイルの変化は今回のコロナのように予測することは難しいです。なので必要最低限とまではいきませんが、余裕を持たせるところときっちりしぼるところを考え、変化に対応できる自由度を持たせながら、あたなにとってちょうどいい大きさでつくることも無駄をなくすという意味では大事なことだと考えます。

飯倉の家 木に包まれたダイニング

まとめ

5つのポイントをご紹介しましたが、ネットやSNSで様々な情報が手に入る中、やはり最後は自分の目や感覚で確かめることが大切かなと思います。便利な反面、間違った情報もあります。自ら動いて、建築士と直接話し、空間を体感することが失敗の少ない家をつくる近道ではないでしょうか?これからの家づくりに少しでもお役に立てれば幸いです。

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